2011年9月28日水曜日

サムスンvs日本メーカー②BS・PL項目の比較

前回サムスン(電子)と日本の電機メーカーに関して時価総額での比較を行ったが、以下では両社の貸借対照表と損益計算書のいくつかの項目を比較してみる。


PL項目とBS項目












注意点:
1. 上記のそれぞれの数字は各社の直近のAnnual Reportから抜き出しているが、抜き出した数字が相互に比較可能かどうかはよく分からない。
⇒例えば「売上」として、SamsungはRevenue、SonyはTotal Sales、PanasonicはNet Sales、ToshibaはNet Sales、HitachiはRevenues、FujitsuはNet Sales、NECはNet Sales、の数値をAnnual Reportから抜き出しているが、それらが比較可能な数字なのかどうか不明。
2. サムスン(電子)の数値はサムスンのAnnual Reportに記載されたドル建ての数値に2010年12月31日(Samsungの2010年決算期の最終日)時点の円・ドルレート(1ドル81円)を掛けることとで日本円に換算したものである。


以下の点が目を引く。
  • PL項目の比較では、サムスンと日本メーカーとの間での営業利益/売上の差異が目立つ。サムソンは売上の約11%を営業利益としてあげているが、日本メーカーの同比率は最も高いもので約5%、低いものだと2%となっている(以下で図にしてみた)。
  • BS項目では、実はサムスンの総資産は日本メーカーに比べてそれほど大きなものではないが(事実Sonyよりも小さい)、純資産/総資産比率は日本のメーカーに比べてかなり高いことが分かる。


営業利益/総資産比率(%)
ただ、上記だと用語の定義が各社ごとに違っているかもしれず、各社間の比較が可能なのかよく分からないので、以下では各社ごとに年間の営業利益を総資産(期末時点)で割った数字を計算してみた。


この比率は「各社が手持ちの資産を使って年間でどれだけの利益(本業での利益)を得たか」を比率として大雑把に*表すことを意図している。
*この目的のためにはより適切な比率や計算方法が色々あるのだろうが、大筋を把握するための計算、と割り切って使用した。


この数字でもサムスンは日本メーカーを引き離している。